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東京医科歯科大学2012年度入試問題物理

理科二科目で120分、120点。

(注)解答は解答用紙の指定された欄に、文字または数字で記入し、または図示せよ。また余白に計算の概略を書いておくことが望ましい。


(注)医学科の受験生は問1から問10までのすべての問題について、歯学科および保健衛生学科(検査技術学専攻)の受験生は問1から問7までの7問について解答せよ。

$ \fbox{1}$
定滑車と動滑車を組み合わせ、質量$ m_1$ の物体$ A$ と質量$ m_2$ の物体$ B$ を図1のようにつり下げる。糸や滑車の質量は無視でき、滑車は摩擦なく動き、糸は十分長く物体や滑車は接触しないとして以下の問題に答えよ。重力加速度を$ g$ と表記する。また鉛直上向きを正方向とし、符号に注意して解答せよ。

\includegraphics[width=80mm]{fig1.eps}

物体$ A$ を手で固定して2つの物体を同じ高さに静止させた。

問1
物体$ A$ が糸及び手から受けている力を求めよ。

時刻$ t=0$ に物体$ A$ から手を離すと、2つの物体は鉛直方向の等加速度運動を始めた。

問2
物体$ B$ の加速度は、物体$ A$ の加速度の何倍か。
問3
物体$ A$ の加速度と、物体$ A$ が糸から受けている力を $ m_1,\ m_2,\ g$ を用いて表せ。
問4
時刻$ t=T(>0)$ における物体$ A$ の高さおよび速度を $ m_1,\ m_2,\ g,\ T$ を用いて表せ。ただし、$ t=0$ での物体の位置を高さの原点とせよ。
問5
時刻$ t=0$ から$ T$ の間に、2つの物体の運動エネルギーの和はどれだけ増えたか。 $ m_1,\ m_2,\ g,\ T$ を用いて表せ。
問6
時刻$ t=0$ から$ T$ の間に、2つの物体の位置エネルギーの和はどれだけ増えたか。 $ m_1,\ m_2,\ g,\ T$ を用いて表せ。

定滑車と動滑車を組み合わせ、質量$ m_1$ の物体$ A,\ $ 質量$ m_2$ の物体$ B,\ $ 質量$ m_3$ の物体$ C$ を図2のようにつり下げる。

\includegraphics[width=80mm]{fig2.eps}

物体$ A,\ B$ を手で固定して3つの物体を同じ高さに静止させた。

問7
物体$ A$ が糸および手から受けている力を求めよ。

物体$ A,\ B$ から同時に手を離すと、3つの物体は鉛直方向の等加速度運動を始めた。

問8
糸の張力の大きさを $ m_1,\ m_2,\ m_3,\ g$ を用いて表せ。
問9
$ m_1,\ m_2,\ m_3$ がある条件を満足するとき、全ての物体は静止したままであった。この条件を求めよ。
問10
$ m_1,\ m_2,\ m_3$ がある条件を満足するとき、物体$ A$ のみ静止したままであった。この条件を求めよ。またこの条件を、$ m_2/m_1$ を横軸、$ m_3/m_1$ を縦軸とした平面上に図示せよ。

(注)医学科の受験生は問1から問9までのすべての問題について、歯学科および保健衛生学科(検査技術学専攻)の受験生は問1から問6までの6問について解答せよ。

$ \fbox{2}$
シャボン玉や水面に薄く拡がった油は、色づいて見えることがある。これは、薄い膜についての光の干渉で理解することが出来る。

空気(屈折率を$ 1.0$ とする)中にある厚さ$ d$ 、屈折率$ n(>1.0)$ の石けん水の薄膜に垂直に波長$ \lambda$ の平行光が入射した場合(図1)について以下の問題に答えよ。

問1
入射光が面$ A$ と面$ B$ で反射した場合、反射光はそれぞれどのようになるか解答欄に実線で示せ。ただし、光は正弦波で表し、その振幅は変化しないものとする。図1と解答欄の図は、光の進行方向が $ 90^{\circ}$ ずれているので注意せよ。

\includegraphics[width=150mm]{fig8.eps}

問2
問1の解答欄の図では、空気中と石けん水中の光の波長が変化していないように示してあるが、実際にはどうなるであろうか。空気中での光の波長を$ \lambda$ 、速さを$ c$ とするとき、石けん水中の光の波長 $ {\lambda}'$ と速さ$ v^{'}$ をそれぞれ求めよ。
問3
$ m$ を0 または正の整数として、面$ A$ での反射光$ l_{A}$ と面$ B$ での反射光$ l_{B}$ が強め合う条件を $ c,\ d,\ m,\ n,\ \lambda$ のうち適当なものを用いて表せ。

問4
可視光の範囲を $ 3.8\times 10^{-7}m$ から $ 7.8\times 10^{-7}m$ までと考えて、問3の条件を満たす可視光の波長をすべて求め、有効数字$ 2$ 桁で答えよ。ただし、石けん水の屈折率を$ n=1.3$ 、膜の厚さを $ d=6.0\times 10^{-7}m$ とする。

\includegraphics[width=70mm]{fig3.eps}

空気中から、屈折率$ n_g$ のガラス上の厚さ$ d$ 、屈折率$ n$ の石けん水の薄膜に波長$ \lambda$ の光が垂直に入射した場合(図2)について以下の問題に答えよ。

問5
$ m$ を0 または正の整数として、面$ A$ での反射光$ l_{A}$ と面$ B$ での反射光$ l_{B}$ が弱め合う条件を $ d,\ m,\ n,\ n_g,\ \lambda$ のうち適当なものを用いて表せ。ただし、$ 1.0<n<n_g$ とする。

\includegraphics[width=80mm]{fig4.eps}

空気中にある厚さ$ d$ 、屈折率$ n(>1.0)$ の石けん水の薄膜に波長$ \lambda$ の光が斜めに入射した場合(図3)について以下の問題に答えよ。ただし、入射角を$ i$ 、屈折角を$ r$ とする。また、入射光$ l$ は平行光線であるとする。

問6
$ m$ を0 または正の整数として、面$ A$ での反射光$ l_{A}$ と面$ B$ での反射光$ l_{B}$ が強め合う条件を $ d,\ i,\ m,\ n,\ \lambda$ を用いて表せ。答えだけでなく図中に適当な補助線を引き、その条件を導いた仮定を簡潔に説明せよ。

\includegraphics[width=80mm]{fig5.eps}

問7
入射角が$ i_1$ のとき、反射光$ l_A$ と反射光$ l_B$ は強め合ったが、入射角を徐々に小さくしていくと反射光が見えなくなり、さらに小さくしていくと入射光が$ i_2(<i_1)$ のとき、ふたたび反射光が強め合った。薄膜の厚さ$ d$ $ i_1,\ i_2,\ m,\ n,\ \lambda$ のうち適当なものを用いて表せ。

空気中で2枚の平板ガラス(1辺の長さ$ a$ の正方形で、厚さ$ b$ 、屈折率が$ n_g(1.0)$ )を点$ A$ で接触させ、点$ B$ と点$ D$ に厚さ$ d$ の薄い紙をはさむ。つまり、2つのガラスは、点$ B$ と点$ B'$ および点$ D$ と点$ D'$$ d$ だけ離れ、上面のガラス1の点$ C'$ は空気中に浮いている状態であるが、ガラスの平面性は保たれているものとする。ガラス1の上方から下面のガラス2に垂直に波長$ \lambda$ の平行光を入射すると、上から見たときに縞模様が現れた。このとき、以下の問題に答えよ。ただし、$ a$$ b$ は、$ d$$ \lambda$ に比べて十分大きいものとする(図4)。

\includegraphics[width=100mm]{fig6.eps}

問8
真上から見たときの縞模様の概略を解答欄に図示せよ。
問9
$ \angle{B'AB}=\angle{D'AD}=\theta$ とし、$ \theta$ を徐々に大きくしていくとき、縞模様の間隔はどのように変化するか、理由をつけて答えよ。

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