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東京医科歯科大学2001年度入試問題数学解答

90分、120点。


$ \fbox{1}$

$ (1)$
$ 1+z+z^2+z^3+z^4=0$ と、明らかに$ z\ne1$ であることから、


$\displaystyle 1+z+z^2+z^3+z^4$ $\displaystyle =$ $\displaystyle \dfrac{1-z^5}{1-z}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle {0}$  

となる。したがって、$ z^5=1$ である。


$\displaystyle (1-z)(1-z^2)(1-z^3)(1-z^4)$ $\displaystyle =$ $\displaystyle (1-z)(1-z^4)\times (1-z^2)(1-z^3)$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle (1-z^4-z+z^5)\times (1-z^3-z^2+z^5)$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle (2-z-z^4)(2-z^2-z^3)$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle 4-2z^2-2z^3-2z+z^3+z^4-2z^4+z^6+z^7$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle 4-2(z+z^2+z^3+z^4)+(z+z^2+z^3+z^4)$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle 4-2(-1)+(-1)$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle 5$  

となる。よって、求める答えは$ 5$ である。

$ (2)$
$ \omega=\cos{2\theta}+i\sin{2\theta}$ とすると、


$\displaystyle r$ $\displaystyle =$ $\displaystyle \vert 1-\omega\vert$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle \vert 1-\cos{2\theta}-i\sin{2\theta}\vert$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle \sqrt{{(1-\cos{2\theta})}^2+\sin^2{2\theta}}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle \sqrt{2-2\cos{2\theta}}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle \sqrt{2\cdot 2\sin^2{\theta}}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle 2\sin{\theta}\ (0\leqq \theta<\pi)$  

となる。よって、 $ \sin{\theta}=\dfrac{r}{2}$ である。

$ (3)$
$ (2)$ の結果から、 $ k=1,\ 2,\ 3,\ 4$ として、

$\displaystyle \sin{\dfrac{k\pi}{5}} = \dfrac{1}{2} \left\vert 1-\cos{\dfrac{2k\pi}{5}}-i\sin{\dfrac{2k\pi}{5}}\right\vert
$

である。 $ {\omega}_{k}=\cos{\dfrac{2k\pi}{5}}+i\sin{\dfrac{2k\pi}{5}}$ とすると、 $ {{\omega}_k}^5=1$ であるから、


$\displaystyle 1+{\omega}_1+{\omega}_2+{\omega}_3+{\omega}_4$ $\displaystyle =$ $\displaystyle 1+{\omega}_1+{{\omega}_1}^2+{{\omega}_1}^3+{{\omega}_1}^4$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle \dfrac{1-{{\omega}_1}^5}{1-{\omega}_1}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle {0}$  

となる。したがって$ (1)$ の結果から、


$\displaystyle \sin{\dfrac{\pi}{5}}\sin{\dfrac{2\pi}{5}}\sin{\dfrac{3\pi}{5}}\sin{\dfrac{4\pi}{5}}$ $\displaystyle =$ $\displaystyle \dfrac{1}{2^4} \vert(1-{\omega}_1)(1-{\omega}_2)(1-{\omega}_3)(1-{\omega}_4)\vert$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle \dfrac{5}{16}$  

となる。よって、求める答えは $ \dfrac{5}{16}$ である。


$ \fbox{2}$

$ (1)$

$ (a)$
$ 0\leqq t\leqq1$ のとき、 $ L(t)=\sqrt{2}t$ である。
$ (b)$
$ 1\leqq t\leqq 2$ のとき、 $ L(t)=\sqrt{2}(2-t)$ である。

\includegraphics[width=110mm]{1.eps}

従って関数$ L(t)$ のグラフは下のようになる。定積分 $ \displaystyle \int_{0}^{2}{L(t)dt}$ の値は下図の線を引いた部分の面積で、 $ \dfrac{1}{2}\times 2\times \sqrt{2}=\sqrt{2}$ となる。

\includegraphics[width=100mm]{2.eps}

$ (2)$
切り口の形状は$ t$ の値によって$ 3$ 通りに分けられる。

$ (a)$
$ 0\leqq t\leqq1$ のとき、切り口の図形は正三角形で、一辺の長さは$ \sqrt{2}t$ だから、その面積は $ \dfrac{\sqrt{3}}{4}{(\sqrt{2}t)}^2=\dfrac{\sqrt{3}}{2}t^2$ となる。

\includegraphics[width=90mm]{5.eps}

$ (b)$
$ 1\leqq t\leqq 2$ のとき、切り口の図形は六角形で、下の図から、面積は一辺の長さが$ \sqrt{2}t$ の正三角形$ PQR$ から、一辺の長さが $ \sqrt{2}(t-1)$ の正三角形を$ 3$ つ取り除いたものなので、


$\displaystyle S(t)$ $\displaystyle =$ $\displaystyle \dfrac{\sqrt{3}}{2}t^2-3\times \dfrac{\sqrt{3}}{4}{\{\sqrt{2}(t-1)\}}^2$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle -\sqrt{3}t^2+3\sqrt{3}t-\dfrac{3\sqrt{3}}{2}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle -\sqrt{3}{\left(t-\dfrac{3}{2}\right)}^2+\dfrac{3\sqrt{3}}{4}$  

\includegraphics[width=100mm]{6.eps}

$ (c)$
$ 2\leqq t\leqq 3$ のとき、切り口は一辺の長さが $ \sqrt{2}(3-t)$ の正三角形だから、その面積は $ \dfrac{\sqrt{3}}{4}{\{\sqrt{2}(3-t)\}}^2=\dfrac{\sqrt{3}}{2}{(t-3)}^2$ となる。

\includegraphics[width=150mm]{7.eps}

以上より、

$ S(t)=\begin{cases}
\dfrac{\sqrt{3}}{2}t^2 & (0\leqq t\leqq1) \\
-\sqrt{3}{\le...
...eqq t\leqq 2) \\
\dfrac{\sqrt{3}}{2}{(t-3)}^2 & (2\leqq t\leqq 3)
\end{cases}$

であるから、関数$ y=S(t)$ のグラフの概形は次の図のようになる。

\includegraphics[width=150mm]{8.eps}

$ S(t)$ の最大値は、 $ t=\dfrac{3}{2}$ のとき、 $ \dfrac{3\sqrt{3}}{4}$ となる。

$ (3)$
$ (2)$ より、$ y=S(t)$ のグラフは $ t=\dfrac{3}{2}$ に関して対称であるから、計算すると、


$\displaystyle \int_{0}^{3}{S(t)dt}$ $\displaystyle =$ $\displaystyle 2\int_{0}^{\frac{3}{2}}{S(t)dt}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle 2\int_{0}^{1}{\dfrac{\sqrt{3}}{2}t^2 dt}+2\int_{1}^{\frac{3}{2}}{\left\{-\sqrt{3}{\left(t-\dfrac{3}{2}\right)}^2+\dfrac{3\sqrt{3}}{4}\right\}dt}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle \left[\dfrac{\sqrt{3}}{3}t^2\right]_{0}^{1}+2\left[-\dfrac{\sqrt{...
...}{\left(t-\dfrac{3}{2}\right)}^2+\dfrac{3\sqrt{3}}{4}t\right]_{1}^{\frac{3}{2}}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle \dfrac{\sqrt{3}}{3}+2\left(\dfrac{3\sqrt{3}}{4}\cdot \dfrac{3}{2}-\dfrac{\sqrt{3}}{3}\cdot \dfrac{1}{8}-\dfrac{3\sqrt{3}}{4}\right)$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle \sqrt{3}$  

となる。よって、求める定積分の値は、$ \sqrt{3}$ である。


$ \fbox{3}$

$ (1)$
条件$ S_{n,\ 0}$ を満たすのは空集合の$ 1$ 個のみであるから、 $ f(n,\ 0)=1$ である。また、条件$ S_{n,\ n}$ を満たすのは集合 $ \{1,\ 2,\ 3,\ \cdots,\ n\}$$ 1$ 個のみであるから、 $ f(n,\ n)=1$ である。

条件$ S_{n,\ k}$ を満たす集合の数は$ f(n,\ k)$ であるが、その集合のうち集合のうち$ n$ が含まれないものは、$ n$ を除いた$ n-1$ 個の数字の中から残りの$ k$ 個を条件 $ S_{n-1,\ k}$ を満たすように選べばいいので、 $ f(n-1,\ k)$ 個ある。また、$ n$ が含まれるものは、 $ 1$ から$ n-1$ の数字の中から残りの$ k-1$ 個を条件 $ S_{n-1,\ k-1}$ を満たすように選べばいいので、 $ f(n-1,\ k-1)$ 個ある。従って、 $ n>k\geqq 1$ のとき $ f(n,\ k)=f(n-1,\ k)+f(n-1,\ k-1)$ である。

$ (2)$
条件$ T_{n,\ k}$ を満たす集合の数は$ g(n,\ k)$ であるが、その集合のうち集合のうち$ n$ が含まれないものは、$ n$ を除いた$ n-1$ 個の数字の中から残りの$ k$ 個を条件 $ T_{n-1,\ k}$ を満たすように選べばいいので、 $ g(n-1,\ k)$ 個ある。また、$ n$ が含まれるものは、 $ 1$ から$ n-2$ の数字の中から($ n-1$ が入ると条件$ R$ を満たさない)残りの$ k-1$ 個を条件 $ T_{n-2,\ k-1}$ を満たすように選べばいいので、 $ g(n-2,\ k-1)$ 個ある。従って、 $ n>k\geqq 1$ のとき $ g(n,\ k)=g(n-1,\ k)+g(n-2,\ k-1)$ である。

$ (3)$
$ h(m,\ 0)=g(m-1,\ 0)$ となるが、条件 $ T_{m-1,\ 0}$ を満たすのは空集合の$ 1$ 個のみであるから、 $ h(m,\ 0)=1$ である。また、 $ h(m,\ m)=g(2m-1,\ m)$ となるが、条件 $ T_{2m-1,\ m}$ を満たすのは集合 $ \{1,\ 3,\ 5,\ \cdots,\ 2m-1\}$$ 1$ 個のみであるから、 $ h(m,\ m)=1$ である。

$ (2)$ の結果から、 $ m>l\geqq 1$ のとき


$\displaystyle h(m,\ l)$ $\displaystyle =$ $\displaystyle g(m+l-1,\ l)$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle g(m+l-2,\ l)+g(m+l-3,\ l-1)$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle h(m-1,\ l)+h(m-1,\ l-1)$  

となる。よって、 $ h(m,\ l)=h(m-1,\ l)+h(m-1,\ l-1)$ である。

$ (4)$
以上より、$ f(n,\ k)$$ h(n,\ k)$ は同じ漸化式と初期条件を満たすので、 $ f(n,\ k)=h(n,\ k)$ である。一方、定義より明らかに $ f(n,\ k)=_{n}C_{k}$ である。従って、


$\displaystyle g(12,\ 4)$ $\displaystyle =$ $\displaystyle h(9,\ 4)$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle f(9,\ 4)$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle _{9}C_{4}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle 126$  

となる。答えは $ g(12,\ 4)=126$ である。

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