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東京医科歯科大学1987年度入試問題物理解答

理科二科目で120分、120点。


$ \fbox{1}$ 以下の解答では$ A$ での温度等を$ T_A$ などと表す。

$ (1)$
$ A\rightarrow B$定圧変化(等圧膨張) $ B\rightarrow C$定積変化(等積減圧)

$ (2)$
ボイル・シャルルの法則より $ \dfrac{PV}{T}$ は一定である。ただし、$ P,\ V,\ T$ はそれぞれ気体の圧力、容積、温度である。$ A$ の温度は$ 273K$ であるから、 $ A\rightarrow B$ の変化で、

$\displaystyle \dfrac{2.5 \times 4}{273}=\dfrac{2.5 \times 20}{T_B}
$

である。計算して、$ T_B=1365K$ となる。同様に、 $ A\rightarrow C$ の変化で、

$\displaystyle \dfrac{2.5 \times 4}{273}=\dfrac{1 \times 20}{T_C}
$

である。計算して、$ T_C=546K$ となる。同様に、 $ A\rightarrow D$ の変化で、

$\displaystyle \dfrac{2.5 \times 4}{273}=\dfrac{1 \times 4}{T_D}
$

である。計算して、 $ T_D=109.2K$ となる。

$ (3)$
気体は単原子分子理想気体なので、内部エネルギーは $ \dfrac{3}{2}nRT=\dfrac{3}{2}PV$ で表すことができる。従って、 $ A\rightarrow B$ の変化で内部エネルギーは

$\displaystyle \dfrac{3}{2}(2.5\times 20-2.5\times 4)=60
$

だけ増加する。よって、 $ \Delta U=60(atm \cdot l)$ となる。

$ (4)$
$ A\rightarrow B$ の変化で、気体は圧力一定で外に

$\displaystyle P\Delta V =2.5(20-4)=40
$

の仕事を行った。熱量$ Q$ を受け、それが内部エネルギーの増加と外への仕事になったので、

$\displaystyle Q=60+40=100
$

である。よって、 $ Q=100(atom \cdot l)$ となる。

$ (5)$
$ Q>\Delta U$ である。その差は外部にした仕事を意味する。

$ (6)$
簡便な方法としては、$ PV$ グラフで囲まれる部分の内部の面積が、気体が外にした仕事となる。長方形$ ABCD$ の面積は

$\displaystyle (20-4)\times (2.5-1)=24
$

となる。よって、$ A$ から$ B,\ C,\ D$ を一巡して再び$ A$ に戻るサイクルで、気体が外部にした仕事は、 $ 24(atm\cdot l)$ となる。

$ (7)$
与えられた条件から気体定数を求める。$ 1$ モルの気体は $ 0^{\circ}C,\ 1$ 気圧で体積が$ 22.4l$ であるから、

$\displaystyle R=\dfrac{PV}{nT}=\dfrac{1\times 22.4}{1\times 273}
$

である。$ A$ での気体の体積、圧力、温度を用いると、


$\displaystyle n$ $\displaystyle =$ $\displaystyle \dfrac{P_AV_A}{RT_A}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle \dfrac{2.5\times 4}{273}\times \dfrac{273}{22.4}$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle 0.446$  

である。よって、求める気体のモル数は $ 0.446(mol)$ となる。

$ \fbox{2}$

$ (1)$
下の図のようになる。

$ (2)$
スイッチ$ S$ を開いた状態では、十分な時間が経った後コイルに $ \dfrac{E}{2R}$ の電流が流れる。ここからスイッチ$ S$ を閉じると、コイルに流れる電流は $ \dfrac{E}{R}$ になるように変化するが、コイルには電流の増加を妨げるような起電力が生じるので、電流は過渡的に漸増する。

$ (3)$
グラフの赤い線で示す。$ L$ が大きくなるとコイルに生じる起電力 $ L\dfrac{dI}{dt}$ も増加するので、電流の増え方は遅くなる。

$ (4)$
グラフの青い線で示す。スイッチを入れているときは電流が $ \dfrac{E}{R}$ に近づくことは同じであるが、スイッチを閉じたときは回路全体の抵抗は$ 2R$ から$ 3R$ に増えるので、定常電流は $ \dfrac{E}{2R}$ から $ \dfrac{E}{3R}$ へと減少する。

\includegraphics[width=120mm]{4.eps}

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