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東京医科歯科大学2010年度入試問題数学解説

90分、120点。


$ \fbox{1}$ レベル:$ \beta$ 、解答時間:25分

$ (3)$$ (1),\ (2)$ の流れと全く無関係に解くことができます。むしろ、$ (1),\ (2)$ を用いない方が簡単でしょう。

$ (1)$
このような問題では$ a,\ b$ に適当な数を代入して当たりをつけるのは必須です。

$ (2)$
多少苦労しますが、この程度の不等式なら解決したいものです。医科歯科では過去にもっと難しい不等式の問題が出題されたこともあります。$ (1)$ を利用できる場面もありますが、別に使わないでも良いでしょう。

$ (3)$
式を $ \dfrac{x^2+y^2+z^2+xy+yz+zx}{xyz}$ と変形すると$ (2)$ を使うことができますが、解答のように相加平均と相乗平均の不等式を用いるのが簡単です。


$ \fbox{2}$ レベル:$ \gamma$ 、解答時間:40分

医学科とそれ以外に問題が分けられていますが、医科歯科大学ではこれは極めて珍しいことです。当然、医学科の問題の方が難しいのですが、あまり差はありません。今後、医学科とその他の学部で全く違う問題が出題されることもあるのでしょうか。

$ (1)$
記号がチカチカしますが、$ (1)$ はそれほど難しくありません。問題の意味を掴んでください、という問題ですね。

$ (2)$
一瞬ぎょっとしますが、図を丁寧に書くと求める部分はただの正四面体です。正四面体になることの説明は解答に長々と書く必要はないと思います。

$ (3)$
医科歯科大学の2010入試では、この問題が解けたかどうかで結果が大きく左右されたことでしょう。 $ 0<t\leqq \dfrac{1}{2}$ のときと、 $ \dfrac{1}{2}\leqq t\leqq 1$ のときでは様子が大きく異なります。難しいのは $ \dfrac{1}{2}\leqq t\leqq 1$ のときですが、これも丁寧に図を描くと、交わるのは $ {\beta}_t(X)\ (X=O\sim G)$ の内高々二つに過ぎないことに気が付きます。これに気が付けば、この共通部分を除いて考えてやればいいだけです。

空間の問題では、図をこすりすぎないで、大きく丁寧に描くことがポイントです。


$ \fbox{3}$ レベル:$ \beta$ 、解答時間:25分

医科歯科大学としては平均的な出題です。

$ (1)$
結果だけで構わないでしょう。なぜ解答のような結果になるのか、ここで証明しておきましょう。円$ C$ 上の点 $ (s,\ t)\ (s^2+t^2=1)$ と原点を通る直線の傾きは $ \dfrac{t}{s}$ です。この直線に垂直な直線の傾きは $ -\dfrac{s}{t}$ ですね。従って、$ (s,\ t)$ における$ C$ の接線は、


$\displaystyle y$ $\displaystyle =$ $\displaystyle -\dfrac{s}{t}(x-s)+t$  
$\displaystyle ty$ $\displaystyle =$ $\displaystyle -s(x-s)+t^2$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle -sx+s^2+t^2$  
  $\displaystyle =$ $\displaystyle -sx+1$  

です。整理するとこれは、$ sx+ty=1$ です。

$ (2)$
メインの計算部分です。解と係数の関係を用います。整理してから最後に代入するのが計算ミスを防ぐポイントです。

$ (3)$
微分でも良いのですが、$ L$ の式をよく見ると相加平均と相乗平均の関係が使えることに気が付きます。等号成立も忘れないように気をつけましょう。

$ (4)$
楕円を円に直さずに、そのまま積分しても十分です。結局積分を行う際に、三角関数での置換を行うので、同じことなのですから。


全体講評

難化した昨年度と比べてずいぶん簡単になった。受験生が苦手とする空間図形(5年以上連続で出題!)の$ \fbox{2}$ が合否の分かれ目か。

$ \fbox{1}$$ (1)$ は当然解かなくてはいけない。$ (2)$ は試験場ではやや難しく感じるかもしれないが、$ (3)$$ (2)$ とは無関係に解くことができる。

$ \fbox{2}$ は簡単ではないが、医学科では$ (1),\ (2)$ まではなんとか取りたい。他の問題が簡単なので、医学科$ (3)$ が取れるか取れないかの差は大きかったのではないだろうか。

他学部でも、$ (1),\ (2)$ までは標準的なので、問題を見た瞬間に嫌わずに、冷静に得点をあげていきたい。

$ \fbox{3}$ 計算ミスを防ぐためにも、「式の代入は最後で行う」という初歩的な技術を守らなくてはいけない。このような問題では、前の問題の計算結果を次の問題で用いるので、計算ミスは厳しく減点されることであろう。$ (4)$ では楕円を円を直して計算するのが簡単である。これも、一種の計算ミスを防ぐ技術である。

医学科で8割、歯学科では6割、その他の学部でも5割5分以上は最低ラインの目標である。数学で得点をあげたい受験生は、毎年必ず出題されるようになった$ \fbox{2}$ のような空間図形の問題に対する対策を重点的に行うべきである。

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