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東京医科歯科大学1999年度入試問題数学解説

90分、120点。


$ \fbox{1}$ レベル:$ \gamma$ 、解答時間:30分

$ (1)$
連立方程式の基本は一文字消去です。正体の分かっている$ l_1$ の方程式からまず一文字消します。とりあえず$ l_2$ の方程式に代入すると、場合分けが生じます。この問題の場合、場合分けを回避するのは難しいでしょう。平面ですので、$ l_1$$ l_2$ の交点を$ l_3$ も通れば、条件は満たされます。

$ (2)$
$ (1)$ より複雑ですが、議論を見失わないように慎重に進めましょう。$ {\pi}_1$$ {\pi}_2$ の交わる直線を$ m$$ {\pi}_2$$ {\pi}_3$ の交わる直線を$ n$ としたとき、$ m,\ n$ がどのような関係になるのか様々な場合が考えられます。解答ではそれを一つ一つ追い求めています。最初から$ a,\ b,\ c$ が整数である、という条件を使っていきましょう。


$ \fbox{2}$ レベル:$ \gamma$ 、解答時間:30分

複素数平面の問題です。$ (3)$ は頭を使わないといけません。

$ (1)$
$ z=x+yi$ と具体的に置いてしまうのが一番簡単でしょう。$ x^2=y^2$ という条件が出てきますが、グラフを書くときは十分にご注意を。また、グラフの軸の名称を$ x,\ y$ と書いてはいけません。「実軸、虚軸」または$ Rez,\ Imz$ ときちんと書きましょう。

$ (2)$
$ (1)$ を利用します。そのまま$ z=x+yi$ と代入しても十分に解けるのですが。

$ (3)$
今度は$ (2)$ のようにそのまま代入したのではうまくいきません。うまく二乗して $ \dfrac{1-\sqrt{3}i}{2}$ になる複素数を設定します。発想力と処理力の必要な問題。

ちなみに、そのまま代入して$ (3)$ を解こうとすると、

$\displaystyle 7x^2-6\sqrt{3}xy+13y^2=16
$

という式が出てきます。これが楕円であることが分かっても、正確な図を書ける受験生の方は少ないでしょうね。


$ \fbox{3}$ レベル:$ \gamma$ 、解答時間:30分

速度、加速度については物理選択者の受験生の方が有利なのかもしれません。教科書には必ず定義が載っているはずですので、ご確認ください。

$ (1)$
定義を知っていますか?という問題なのですが、医学科受験生の中でもど忘れしてしまった、という方も多かったでしょう。こういう基本的な問題を確実に解ける力を身につけないと、難問はいつまで経っても解けるようにはなりません。基礎的な事柄は何十回も紙に書いて、頭と手にたたき込みましょう。それが出来ないようでは、最終的に合格点を取れるだけの力を得ることは出来ません。

成績のいい人間ほど、地道な努力を怠らないものです。初めから優秀な人間などいません。何回も紙に書き、手を動かしてるからこそ、身につくものもあるのです。

$ (2)$
積分の計算問題ですが、絶対値を外すところには注意しましょう。レベルの高い受験生の中にも、この手のミスを犯してしまう人がいます。


全体講評

高レベルなセットである。基礎的な事柄はもちろん、自分の頭を使って問題を解ききる訓練を重ねていないと、到底立ち向かうことは出来ない。

$ \fbox{1}$ は本質は連立方程式と整数の問題。如何に論理的に紛れなく答案を書けるかが勝負。式変形を着実に答案に記していくのがいいだろう。$ (1)$ は解かないといけない。

$ \fbox{2}$$ (2),\ (3)$ までなら誰でも解ける。頭を使わなくてはいけない$ (3)$ が難しい。直接$ z=x+yi$ と置いてみて、駄目だったら、見切りをつけて他の方法を考えなくてはいけない。その際、$ (2)$ でうまく$ (1)$ の置き換えを利用して解いた人間は、$ (3)$ が楽だったかもしれない。

$ \fbox{3}$ 医科歯科大学では、道のりの長さの問題や、距離の積分の問題は頻出事項である。過去10年で3回以上出題されているのであるから、受験生もしっかりと対策しなくてはいけない。有名な積分の方法については、教科書レベルで構わないので、もう一度チェックすることをおすすめする。

高レベルなセットであるが、それ以上に受験生も高レベルであるので、医学科で7割、歯学科で6割5分、その他の学部の受験生でも5割以上を目標としたい。

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