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数学

90分、120点。

東京医科歯科大学1988年度入試問題数学解説


$ \fbox{1}$ レベル:$ \beta$ 、解答時間:30分

$ (1)$
絶対値つきの関数、しかも通常と$ x,\ y$ の関係が逆になっていて、一瞬戸惑いますが、冷静に場合分けをしましょう。$ x,\ y$ の関係が逆になったグラフは、無理に$ y=$ の形にしないで、頭を $ 90^{\circ}$ 傾けて図を描きましょう。ここでミスをすると後半の得点が全部なくなってしまいますので、慎重に。

$ (2)$
今度は座標を出す必要があるので、$ (1)$ で求めたグラフの式を$ y=$ の形にします。面積を$ S$ とすると、式は簡単に出ますが、微分してもすぐにはどうしたらいいのかが分かりません。

微分をくり返しても式は複雑になるばかり。よくよく整理してみると、 $ \dfrac{dS}{da}$$ a$ についての減少関数であることが分かるのですが・・・。しっかりと教科書レベルの演習を積んでいた方には何とかなるレベルですが、なかなか難しいのかもしれません。二次方程式ですので$ 2$ つの$ a$ が出てきますが、範囲にご注意を。


$ \fbox{2}$ レベル:$ \beta$ 、解答時間:40分

決して難しいことを聞いているわけではないのですが、試験場では差がつきそうな問題です。

$ (1)$
まずは問題の構造を掴んでください、ということです。慎重に題意を読み取ります。

$ (2)$
$ (1)$ の考え方と矛盾しないように、一般的に考えていきます。答えを出した後は、必ず$ (1)$ と照らし合わせてチェックしましょう。

$ (3)$
解答では丁寧に記述しましたが、問題分に書いてある通り、実際の試験場では必要ありません。ですが、ある程度は自分の考えをまとめながら答案を作成していかないと、答えが間違っていた場合(途中にミスがあった場合)、全く部分点がもらえません。最低限の思考の痕跡くらいは、残すようにしておく習慣をつけましょう。その習慣はまた、答案を最後に見直す際に役に立つはずです。


$ \fbox{3}$ レベル:$ \beta$ 、解答時間:30分

$ (1)$
まずは小手調べ。$ l=1$ となるのは$ 1$ 回だけであることに注意。

$ (2)$
これは立式するだけです。答えの方程式が球になることもよいでしょう。

$ (3)$
解答では丁寧に記述するために点$ Q$ の座標を $ (\cos{\theta},\ \sin{\theta},\ 0)\ (0\leqq \theta\leqq 2\pi)$ などと置きましたが、分かっていれば答案に書く必要はないでしょう。この立体のことを(トーラス(wikipediaより))と言います。

体積を求める部分では、(パップス=ギュルダンの定理(wikipediaより)) を用いていますが、要するに(3)の立体は、(2)で

$\displaystyle {\left(y-\dfrac{4}{3}\right)}^2+z^2={\left(\dfrac{2}{3}\right)}^2,\ x=0
$

としたものを$ z$ 軸のまわりに回転させたものですので、この方程式を $ y=\dfrac{4}{3}\pm\sqrt{\dfrac{4}{9}-z^2}$ として、求める体積を

$\displaystyle V=\pi\int_{-\frac{2}{3}}^{\frac{2}{3}}{\left\{{\left(\dfrac{4}{3}...
...^2}\right)}^2-{\left(\dfrac{4}{3}-\sqrt{\dfrac{4}{9}-z^2}\right)}^2\right\}dz}
$

と立式して計算しても構いません。


全体講評

まず $ \fbox{1}(1),\ \fbox{2}(1),\ (2),\ \fbox{3}(1),\ (2)$ を確保。その後はできれば $ \fbox{1}(2)$ を仕上げ、 $ \fbox{2}(3)$ でできるだけ部分点を稼ぎたい。医学科受験生ならば、 $ \fbox{3}(3)$ でパップス=ギュルダンの定理が思い浮かばなくても、式を立てて立式することは簡単なので、何とか食らいつきたい。

昨年と同レベルの出題で、医学科で9割以上、歯学科で8割、他の学科では少なくとも7割は取りたい。本年度も高得点での争いになったものと考えられる。

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